サブプライムローン問題を震源とした昨年来の世界金融危機による急激且つ著しい景気後退は、本年度に至っても、現状一部改善の兆しは見えるものの、なおも厳しい状況が続いています。
この急激に悪化した経営環境下、新報国製鉄グループの主力顧客であります半導体製造装置、液晶パネル製造装置及びシリコンウエハー業界の市況は、液晶関連では改善の兆しが見え始めたものの依然として厳しく、当社への受注量も急速に回復することは困難な状況です。
従いまして、今後の経営環境に立ち向かい、短期的には本年の大幅赤字から脱却を目指し、中長期的には徹底した企業体質の強化を図るべく、川越本社の鋳鋼工場を閉鎖し三重県桑名にある子会社の山本重工業の鋳鋼工場に集約し、炉の増強により生産能力を維持しつつグループ人員170名を100名体制することを骨子とする構造改革計画を策定いたしました。この計画実行にあたり、経営責任を明確にするため、川口一男が社長を退任し、私が本日の取締役会で社長に就任しました。社長就任を決断した以上この構造改革を身を挺して実行していく所存であります。
まず、私のやるべきことは、今回の構造改革を推進して、徹底した固定費の削減と工場集約による技術及び生産の効率化により、損益分岐点を引き下げ25億円の売上で収支均衡を図ることにより2009年度の大幅赤字から、2010年度黒字転換することです。
更に持続した成長をなすために、取り組まなければならない課題は、
(1)当社の存立基盤である大企業にない『ニッチ』な分野における金属材料開発力を更に高める、研究部門の強化であります。従来から高く評価されている低膨張合金鋼、熱膨張係数制御鋼、製鉄向け耐熱耐摩耗鋼に加え、原子力発電用合金鋳物、スーパーステンレス等、省エネルギー関連の金属材料開発により、お客様のご要望に応えていきます。
(2)営業面では、お客様のニーズにきめ細かく対応させて頂き、これまでのお客様に加え、研究部門と一体となって、原子力関連、ポンプ業界、製紙業界、精密機器業界等への高合金素材の拡販を図っていきます。
(3)製造面では、研究部門と密接に連携し、工場集約効果を発揮し、高品質、短納期、低コストを実現し徹底した市場競争力の強化を図っていきます。
当社は日本の先端技術の基礎を担う商品開発力を基盤として、徹底して構造改革を推し進め、強固な企業体質を確立し、お客様、株主様、全てのステークホルダーの皆様と共に、持続的成長を実現するために全力を尽くしてまいりますので、ご理解とご支援をお願い申し上げます。
2009年8月10日
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